「教授に訊く」
臨床教育学を学ぶ価値とは

教育分野担当教授 志水 宏吉 (教育総合研究所 所長)

教育分野担当教授

志水 宏吉(教育総合研究所 所長)

地元西宮市出身。甲子園と清酒を愛する。教育社会学者として、学生の皆さんに「森を見る」視点を提供します。
プロフィールについて教えてください。
1959年兵庫県西宮市生まれ。去年から故郷に戻り(家も)、ここ武庫女で働いています。岐阜県の全寮制の高校を出たあと、東京大学に入学。教育学部、同大学院で学びました。大阪教育大・東京大・大阪大学での勤務経験があります。
研究内容について教えてください。
以下の3つのテーマを中心に、教育社会学的研究を進めています。
  • 小中学生の学力格差の克服に関する研究
  • 外国人児童生徒の教育支援に関する研究
  • 教育における排除と包摂に関する理論的・実践的研究
なぜその研究が社会にとって必要なのかを教えて下さい。
本学の臨床教育学は「対人援助」にかかわる仕事をお持ちの方を主な「お客さん」としています。
そこでは個と個の関係が重要になってくるわけですが、それを取り巻く環境との相互作用もまた大切な要素です。
ある見方をすれば、私の研究はいわば「森を見る」ためにあり、「樹を見て、森を見ず」状態に陥らないためのものだと形容可能です。
ご担当の科目の臨床教育学の中での役割を教えてください。
 生徒指導特講、教育問題特講、人権教育特講などを担当しています。いずれも、それぞれのテーマを社会学的な観点から捉えることを通じて、受講生の皆さんに、人々の行動は種々の社会的文脈や環境的要因に大きく影響を受けていることを伝えようとしています。
ゼミ運営の特長として意識されていることはありますか。
 大切なのは、教育社会学の理論や考え方を抽象的に伝えるのではなく、できるかぎり受講生の人たちのニーズや学びたい事柄に合わせてゼミを運営することと考えています。
 アカデミックな活動・交流(勉強・研究)だけでなく、学生さんたちとのソーシャルな活動(外出や飲食の機会)も、若いころから大事にしています笑
教育分野担当教授 志水 宏吉 (教育総合研究所 所長)
どんな経験や関心をもつ学生に進学してほしいですか。
本学で学びたいと思う人すべての方、大歓迎です!
教育分野担当教授 志水 宏吉 (教育総合研究所 所長)
これから受験しようとする方へメッセージをお願いします。
 社会人になっての学びは、若いころの学校での学びと比べて、何倍も、いや何十倍も、主体的かつ能動的なものとなります。そこから得るものも、学校時代の学習とは比べ物にならないほど、大きなものとなるに違いありません。だまされたと思って、本研究科の扉をたたいてみてください。これまで見てきた景色と別種のものが、そこには広がっています。